社史・会社沿革
社史
かつら製作の主な原料である人毛やカラ毛、合成繊維、歌舞伎用かつら材料の羽二重通しや蓑編み、完成品としての日本髪かつら、洋かつら、男性かつら、ヘアピース、またかつら製作用の鋲や植毛針、かつらケースなど、かつら製品すべてを扱うかつらの総合メーカーです。
本社は大阪市。 大正7年、現会長川村勝美の父川村利一がかもじ屋を創業。 昭和23年、かもじ・かつら業界に勝美が入り代表取締役社長に就任。 歌舞伎関係の業務は、昭和20年代にかつらの野田福との取引から始まり、現在は野田福のほかに、東京演劇かつら株式会社、有限会社光峯床山などに、人毛、カラ毛、羽二重通し、蓑編み、鋲、針、かつらケースなど、原材料やかつら製作のためのさまざまな製品を納めている。
人毛は、以前は韓国やベトナムからも輸入していたが、現在はすべて中国から輸入している。また、カラ毛と呼ばれるシャグマ(ヤク)の毛も中国からの輸入である。
羽二重通しや蓑編みは細かい手仕事で、日本国内では職人が不足してきたことに伴い、昭和45年ごろからベトナムや中国で川村勝美が技術指導にあたり、ベトナムでは十年間かつら作りを行った。その後、海外でのかつら製作の主力を中国に移し、現在中国ではおよそ二百人の工員を抱えている。
国内でも大阪本社と四国に工場があり三十五人が従事しているが、コスト面からも、人毛の整毛、洗毛、染色、羽二重通しや蓑編みへの加工は、中国の工場が主力となっている。
かつら全般を扱うメーカーであり、全業務中に歌舞伎関係が占める割合は、20パーセントほどである。 平成8年、会長の川村勝美は、長年にわたる床山への技術協力、かつら材料と結髪の備品の調達・修理に対し、日本芸術文化振興会国立劇場創立三十周年記念功労者表彰を受けた。
黒い虎 〜日本髪作り一代記〜 |
創業八十周年記念テレホンカード
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会社沿革
1918年(大正7年) |
大阪市東成区中道本通りに川村かもじ店創業 店主川村利一 |
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1926年(大正15年 8月) |
大阪市東成区中道1丁目11番17号に本社移転 |
1955年(昭和30年 4月) |
株式会社川村人毛工業株式会社 法人組織に変更 代表取締役 川村利一 就任 |
1962年(昭和37年 3月) |
株式会社川村かつら店 法人組織に変更 代表取締役 川村勝美 就任 同月、愛媛県宇和島市に宇和島工場を設立 |
1964年(昭和39年 12月) |
株式会社川村かつら店 本社ビル完成 |
1965年(昭和40年 5月) |
中国広州交易会に日本のかつらメーカーとしては初めて参加 人毛の取引を開始 |
1966年(昭和41年 4月) |
大阪市北区曽根崎2-9-12、お初天神通りに梅田営業所開店 |
1970年(昭和45年 3月) |
ベトナム民主共和国ハイフォン市に川村かつら店専属 ベトナム国営かつら工場開設 ベトナム民主共和国よりの招待で、かつら製造の技術指導を行う。 |
1970年(昭和45年 5月) |
大阪市北区東通り商店街に第二小売店を開設 |
1972年(昭和47年 5月) |
東京都中央区日本橋小伝馬町に東京営業所を開設 |
1999年(平成11年 6月) |
代表取締役会長 川村勝美 就任 代表取締役社長 川村 哲 就任 |
2000年(平成12年 2月) |
宇和島工場 宇和島市坂下津甲407番に新築移転 |
2019年(令和元年)7月 |
会 長 川村 哲 就任 代表取締役社長 川村 裕亮 就任 |